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トップメッセージ 2015年05月号(Vol.452)

社長 松本正義

フルスイング、全力疾走

中学時代に野球をやっておりましたが、ストライクの球を見送ると、監督の先生から「振らんと、当たらんぞ!」と怒鳴られたものです。確かに、打てるボールを見送っていてはチャンスは生まれません。空振りの三振であれば諦めもつきますが、見逃しでは悔いも残ります。

もっとも、やみくもにバットを振り回すだけでは、ボールは当たってくれません。砂をかむようなトレーニングで体力をつけ、マメを潰しながら素振りしてフォームを固めます。打席に立ったら、ボールをギリギリまでよく見て、渾身の力でフルスイング。運良くボールが前へ飛べば、会心の当たりであろうがなかろうが、一塁まで全力疾走です。相手がエラーすることもあるからです。フルスイングし、全力疾走してくるチームは、それだけで相手チームにとっては脅威であります。

小さな野球部でしたので、監督の先生も頭を悩ませておられたはずです。必ずしもうまい選手ばかりではないチームが勝つために、日頃の努力を見ながら、打順を考え、守備位置を考え、起用のタイミングを考え、劣勢になっても最後まで選手を叱咤激励し鼓舞しておられました。まだ「モチベーション」などという言葉も、使われていない頃のことでしたが。

今春も、多くの有為な若者が社会人としてのスタートを切りました。最初は小さな仕事からですが、ぜひ愚直に取り組み、フルスイング、全力疾走で応えてほしいと思います。そして、経営者、指導者にとっては、そんな若者たちの陰日向のない努力を見つつ、適材適所を心がけ、モチベーションを維持し、組織の力を最大限に発揮させることが重要なタスクであります。

社長 松本 正義


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